4月1日(日)成田 「エクセルホテル東急」El Fuelleディナーコンサート

4月1日(日)成田 「エクセルホテル東急」El Fuelleディナーコンサート
佐藤美由紀(Pf)、早川純(Bandoneon)、スズキイチロウ(Gt)、清水良憲(Cb)、柴田奈穂(Vn)

【初共演!Vn柴田奈穂さんによるレポート】
 とても、よい出会いとよい経験に恵まれた東京ツアーとなりました。初日朝、京都から新幹線に乗り込み、なめらかに滑り出した車内からの景色は快晴で、 まどろみを楽しんだりしているうちに、あれよあれよという間に東京に到着してしまった。ピアノの佐藤美由紀さんと落ちあうために電車を乗り継ぐ。2006年10月に自分のCD発売記念ライブをした時、渋谷の会場に聴きに来てくださったのがきっかけで彼女と縁が出来たわけなのだが、 その後は一度も顔を合わすことなく、メールでのやりとり、電話でのやりとりで今日を迎えた。
お会いした時は、まだ一度も一緒に音を出したわけではないのに、「やっとお会いできました」という不思議な気持ちになった。CD発売記念ライブというのは、ミュージシャンにとってちょっと特別なものだと思う。音源はあくまでも過程を記すものだけど(CDを制作した直後からまた成長しつづけるから)、やはり記すという行為には結構エネルギーが必要で、 それをたくさんの人に聴いていただくための今回のツアー。昨年秋の経験から、このバンドがこのツアーにかける意気込みが私にもとてもよく分かる。いかに大切かも。その場所に交じって一緒に演奏させていただけるというのはこの上なく光栄なことだ。そして、私もその意気込みを少しでもたくさんの方に音で届けねばならない、という心地よいプレッシャーを胸にいだいて、 ミユキさんと一緒にリハに向かう。
ちなみに、バンマスのピアノ佐藤美由紀さんからおよそ一ヶ月前に送られてきた譜面と用意した曲は、ざっと40曲ほど。上京前は毎日が「・・・むきゃー、練習じゃ~!」という状態であった。というのも、ツアー中曲目が毎日日替わりメニューだったから。これらの曲をざざざっと通してゆく。いささか固くなっている私をまるでときほぐしていただくかのように、リハが進む。ピアノの佐藤さんのタッチが強烈で、普段は細身でニコニコのたたずまいからはとても想像できない、すごいインパクトの音。 演奏中にピアノの弦を叩ききったことも1度や2度ではないといえば、その強烈さをお分かりいただけると思う。打ち出されるリズムの数々は、タンゴのビートに溢れている。柔らかい物腰と冗談(オヤジギャグも飛び出す(笑))とで時折メンバーを気遣いつつ、テキパキと物事をすすめる姿はさすがリーダー!ギターのスズキイチロウさんは、自分の音楽道をまっすぐ貫いてきたその信念みたいなものを、洗練された音に滲ませつつ艶のある音とリズムを出していた。 呑み会では、彼の音楽談義(通称「イチロウ劇場」(笑))に耳をすますメンバーたちの姿もあり、頼れるアニキ的存在。バンドネオンの早川純さんは、まだ26歳だそうで、若いのに上手い!タンゴらしい歌いまわしも素晴らしく、その鮮やかな演奏に聴き入ってしまったことも何度もあるほど。お人柄も名前のとおり、「純」。ずばり好青年。彼は小松亮太さんのバンドの他、日本を代表するタンゴバンドに参加されているが、この若さでこれからもますます大きくなられると思う。そういう意味でもとてもまぶしかった。ベースの清水良憲さんも、人柄がそのまま音に出ているなあと思った。適度な距離感を心得て人に安心感をあたえ、自然にそこになくてはならない存在感はまさしくベーシスト。そして、イチロウさんと清水さんはジャズ出身だ。そんなことも影響してだと思うが、フリーな部分を多く導入しているこのバンドのスタイルは、タンゴバンドにしては珍しいやり方で、 既成のアレンジなど枠にとらわれずに新しいやり方を常に模索している。というわけで、機会があれば未体験の方はいっぺん聴いてみてください!覚悟してとにかくぶつかっていくことを決意してリハにのぞんだ結果、 リハ終了後、楽しく呑み会へなだれ込んだ。あたたかい歓迎を受けて、ほっこりしました。ありがとうでした。
初日成田の昼夜公演で、とてもいい手ごたえでやらせていただき、新曲もさらに2曲追加。夜はホテルでのディナーショー形式での演奏だったのだが、「オブリビオン」や「ラ・クンパルシータ」で出てきたメンバーのソロがとっても光っていた。企画者堀口さんお世話になり、ありがとうございました!ご好意で食べた楽屋でのお弁当のおいしかったこと!(昼ボリュームたっぷりとんかつ、夜超豪華寿司弁当)

 

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