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2008年夏ツアー

【 2008年夏のツアー 後援:アルゼンチン共和国大使館
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7月12日(土)札幌「Liviang」
13日(日)「グレースコミュニティ」(旧手稲福音教会)
14日(月)函館「函館市芸術ホール」
15日(火)FM青森生出演
16日(水)青森「あずまたくみの店」
17日(木)盛岡「トラベル&カフェ Journey」
18日(金)仙台「Cafe Mozart Atelier」
19日(土)仙台「市民活動シアター」チャリティーコンサート Gran Milonga
20日(日)喜多方「大和川酒造・昭和蔵」
21日(月・祝)栃木「Cafe&Bar 珈茶話-Kashiwa-」
22日(火)水戸「Girl Talk」
23日(水)中目黒「楽屋」

佐藤美由紀(Pf)、早川純(Bandoneon)、 スズキイチロウ(Gt)、清水良憲(Cb)、柴田奈穂 (Vn)
※ケンジ&リリアナ(Dance)

【イチロウさんの旅日記】ーミユキタンゴ北の旅日記ー
登場人物:M=ミユキ、S=清水、J=早川純、N=柴田、I=イチロウ、
・7月11日
Nを除くメンバーを乗せたワンボックスツアー車(ミユキ号)定刻どおり15時に我が家に到着。楽器、機材を積み込むと既に車内は満載。札幌から合流するNの積載分を考えぞっとする。大洗港からフェリー乗船。船内レストランでバイキング。さっそく大食いツアーの予感。
*忘れ物=J、我が家でトイレを借りた際にカーディガンを置き忘れ。高速入り口で気がつくが時既に遅し。
・7月12日
時間ピッタリに札幌到着、Nと合流。ただし昼飯は時間の関係でとれなかった。郊外の店「りびあん」でカレー。満席のお客さんで大いに盛り上がる。Jにおばさまの黄色い歓声も。一発目の演奏なので不安だったがお客さんに大いに励まされ、助かりました。ありがとう。「Superその日暮らし」の頃のファンのかたが稚内から泊りがけで駆けつけてくれていたのも嬉しかった。彼からいただいたお土産袋には札幌の観光案内に手書きで細かく説明まで書いてくれていた。演奏後宿からすすきのへ。Sがお世話になっている焼き鳥屋にて打ち上げ。その後何故か観覧車に乗り、ラーメン。ラーメンはまあこんなもんかという感じだったが量がかなり。Sの説明によると、もやしたっぷりの札幌ラーメンって過去のもので、昨今は珍しいそうで。ちょっと拍子抜け。
・7月13日
札幌郊外の手稲の教会で演奏。到着後、近くの中華料理屋で五目焼きそば。すごい量だがおいしかったのでペロリ。大きな現場だがけっこうな入り。演奏も好調。親戚と会食予定のMを現場に残し、私の運転で宿に戻り、タクシーで連日のすすきのへ。ジンギスカンをめいっぱい。ラム肉だったが(私はくっさいマトン肉が好みなのです)さすが現地、タレにこっそりミソが入っているのがミソ。少々暴飲暴食。Mと合流するが、稚内の彼が記してくれていたとおり、少々治安が悪く(って日本っていつからこんなことに)、かと言って治安が悪くないところは、つくろげる居酒屋もなさそうだったのでそのまま宿へ戻り、宿で打ち上げ。
*忘れ物=S、いつも常用しているチタンの首輪
・7月14日
10時に宿を出て函館へ。今回の旅はかなりの無計画なのに何故かJRのような定刻どおり運行。ただしその無計画には昼食タイムは計算外なのか、この日もゆっくりと時間がとれず。途中のドライブインでお土産を買うついでにいか飯で軽い昼食。函館到着。ここはタンゴ愛好会のかたがたの企画でお客さんも年配者ばかり、この状態だとピアソラやっても怒られるという神戸の経験から、スタンダード中心に。代表者のかたはかなり年配のつまりおじいさんなのですが、この方がもうかなりの豪傑で(方言も豪快で解読に少々の苦労が)、演奏後の打ち上げ、これがカニ、ほっけ、ひらめの生造りなどもう大変な歓迎フルコース、量もすごい。残すムードではない、絞めのいくら丼でシャックリが出始める。さらにタクシーが用意され、函館山の夜景行き、山にかかっていたガスをミユキパワーで一掃し、見事な夜景が眼下に。私のシャックリ全く止まらず。宿に帰ってホテルでさらに飲んで(主催者もこのホテルに宿泊、もういい時間だと思ったが断れないですねこの流れ…。)以下翌日へ。
*忘れ物=N、チューナー、換え弦セット
・7月15日
しかもしかも、朝は8時にロビー集合で朝市経由「朝ラーメン」にいくぞと命令が。こういうときは流れに任せるのが礼儀というもの。生まれてはじめて朝ラーメン。おいしかったがさすがにここで胃腸が悲鳴を上げ始める。止まっていたシャックリも再発。朝ラーメンにチャーハンまでつけておいしいおいしいといけるSの胃腸がうらやましい。おなかをごろごろ言わせながらフェリー埠頭へ。乗船待ちの間、お腹の緊急ランプが点滅しはじめ脂汗まで出しての大ピンチ。間一髪で乗船しぎりぎりセーフ。船は就航したばかりの高速船で、なんと青森まで2時間と昔の半分の時間でぶっちぎり航行。到着後回転寿司。じしみ汁が美味しかった。ちなみにしじみ汁のしじみって食べるもんですか?うち食べません。ところがこれは私だけでみんなに白い目で見られる。へー。その後宿泊地である酸ヶ湯温泉へ。ここは昨年旅行で立ち寄った際にあまりにも素晴しかったので、今回のツアー参加の条件で「つれてけ」と駄々をこね実現。一風呂浴びて現場へ。この日ライブはなく、地元FM青森に出演が仕事。さっさとこなし宿にすっ飛んで帰り少々貧相な夕食(昨年来たときはけっこうギンギラギンだったのだけど…。みなさん申し訳ない)、翌日午後までやっと一息の温泉療養。この温泉は混浴で有名なのでMとNには申し訳なく思っていたが、本人たちは知り合いでなきゃへーきへーきと、なかなか度胸があるのか、捨てているのか(多分こっち)、いづれにしても楽しんでもらってなによりなにより。風呂→寝る→風呂→寝るを連続し、充電。
・7月16日
朝食は宿でバイキング。Mおかゆ2杯では足りず、さらにごはんをもう一杯。昼食は各自で。私は食べなかったが、他は蕎麦を。3時に出発し現場にいくかと思うと、Sが現場近くでどうしても行きたいラーメン屋があると駄々をこねるので(って昼あんたら蕎麦食べたじゃん)向かう。煮干が濃すぎてすっぱい味がするという有名店らしい。ここで全員ラーメン。ラーメンみたいなうどんみたいな不思議なものでしたが、まあ美味しかったです。Sは当然大盛でってあんたの胃はすでにブラックホール。あづまたくみの店で演奏、お客さんは数こそそこそこだがおおいに盛り上がってくれる。S、楽曲「春」と「冬」を間違えて、しかも始まってもしばらく気がつかずクマちゃんのぬいぐるみようにキョトンとしていた。タンゴを弾くようになって、はじめて年配のタンゴマニアなお客さんに褒められた。これは素直にウレシかった。演奏後宿のそばの居酒屋でバンドメンバー一丸となりけっこうな暴飲暴食。生ビール(ジョッキ)だけで20杯注文したらしい(ほぼこれをM,S,Iで飲んでいる)。青森は駅前商店街なのに、夜は人っ子一人いなかった。
・7月17日
盛岡に昼到着。Sは地元飲食情報にめっぽう強く、勘も働く、これは関西ツアーで実証積み。盛岡といえば冷麺。有名店をあっという間に探し出し冷麺(とレバー焼いたり、スープ頼んだり→これは身体をすでに気遣っている私)。私正直言って冷麺ってよくわかんないのです。なので評価は「?」。好きな人は好きなんだろうなあ。宿は市郊外の繋温泉というひなびた温泉。寅さんが泊まるような質素な宿で、蝉時雨が心地よい。一風呂浴びて現場”Travel&Cafe Journey”へ。演奏後、現場で打ち上げ。パスタやピザが今日の夕食。胃腸が悲鳴を上げている私としてはちょうどよかったが、メンバー数名は量として不満そうであった。
・7月18日
仙台に直行すると思いきや、リーダーM、「どうしても小岩井農場にいきたい、乳搾りしたい」と駄々をこね、リーダーに言われりゃしょうがないし、そろそろメンバー全員がなんでもいいよ~~モードなので言いつけどおり9時に宿を出て、雨の小岩井農場へ。なんでツアー中に牛の乳搾りをせにゃいかんのかという疑問はすでに持つ余裕なし。Jくん、きみはそういう芸風だったのかねと思わせる乳搾り侍。朝食は宿で済ませてあるにも関わらず、お決まりの牛乳とアイス、私の胃腸が意思を失っているのがわかる。仙台昼すぎ着。オフィス街のホテルのためあまり食堂なし。最寄の定食屋で各自。Sのブラックホールはカツカレーとレバニラとラーメン。”Cafe Mozart Atelier”で演奏。音響環境が厳しく、しかも演奏側がやる店と現場で知る。さあ困ったと思っていた矢先、この日仙台に来ていた渋さ知らズの面々が応援にきてくれた。その中に今回のCDのエンジニアであるT兄貴の顔が。地獄で仏。もう勇気100倍。私をこの世界に導いてくれた不破さんとも数年ぶりに再会。何故か胸がいっぱいになってしまった。この日からケンジ&リリアナが参戦。おかげで会場は大盛り上がり。宿に戻り、ケンリリも交えて居酒屋で打ち上げ&夕食。さらに別の居酒屋でけっこう痛飲。
*忘れ物=I、ケータイが入った上着
7月19日
ミロンガの日。地震に起こされる。少々前日の酒が残り、私はけっこうダメダメでスイマセン。酸ヶ湯効果もさすがに尽き果て、待ってましたとばかりに寝不足や暴飲のツケが。音響もかなりきわどく本番まで音が決まらず。ただですね、今回のツアーはギリギリですべていいほうに転ぶというのが特長で、本番はなんとか。というよりメンバーがモニターなんてなくても平気で演奏できるようになってきたようです。みんなすごいぞ。演奏後、主催者が用意してくれた豪華打ち上げ。もはや断るという判断が出来ず、すすめられるままビールをがんがんと。その後、牛タン食べてないので宿のそばの牛タン屋へ。盛りが良すぎて正直言ってもう無理やりだったので味のことは覚えていません。ところがMはビールとタン刺しまで。あんたも壊れてるね。さすがにもうこれ以上飲食は不可能になり、この日は早々に打ち止め。
*忘れ物=M、財布を牛タン屋に。あったからよかったものの、あんた。
・7月20日
喜多方へ。昼到着。ラーメン屋が列を作っていたため、後回しにして昼は蕎麦。実はこの喜多方。今回いちばん心配していた現場だったのです。知り合いは誰もいないし、音楽情報はネットに全く流れていないし、タンゴ愛好家情報も皆無。会津地方は地元文化が強く、外の文化は受け入れにくい気質との不穏なアドバイスも。しかもこの現場はお店ではなく酒造の蔵、お店主催ではなく、バンドがここを借りての興行。今だから書けるのですが、出発前はどうにか中止に出来ないか、でもチラシ刷っちゃったしと悩んでいた現場でした。ところが前も書いたように、この度はギリギリの場合、いいほうに転ぶのです。遠く新潟からタンゴ愛好家の団体が応援に。そして酒造の方々が近所の人にも声をかけてくれたり、観光で蔵に寄った人が来てくれたり。現場の音響はすべて我々でというのも知っていて心配していたものの、この蔵、レコーディングで使いたくなるほどの最高の響きで、ほぼ生音ですばらしい音。コントラバスなんかもう惚れ惚れするようなスンバラシー響き。ケンジ&リリアナのダンスも入って、お客さんこそ少ないものの、夢心地な空間でした。終了後、駅前で一軒だけやっていた喜多方ラーメンで打ち上げ。これが思いかげず(駅前だし観光地なのに夜までやってるのでどうかと思ったが)しみじみ美味しかった。Sはブラックホールなのでやっぱり大盛チャーシューメンと餃子とビール。雨の中、車で熱塩温泉へ。名前のとおり熱くて塩辛いお湯。最大の難所を通過した疲れをかみ締めながらのんびりと思っていたが、地元のじいさんたちに話しかけられ、それどころでなかった。だってすっごい方言なんだもん。渡部恒三元幹事長がよってたかって酔っ払って話しかけてくる感じ。
・7月21日
日光へ。高速だとあっという間に着いてしまうので、会津の山々を超え、一般道で南下することに。Mが何がなんでも天ざるが食べたいと駄々をこねるので、渓流ぞいの蕎麦屋で昼食。ここでJ、財布を宿に忘れたと真っ青、ところが宿に連絡して捜してもらっても「見当たらない」との返事。J、顔面蒼白。結果的には荷物から出てきたのだが、本人壊れてしまい、生涯初の「昼ビール」。蕎麦のほかに鮎飯やら天ぷらやらみんな暴食。旅も終盤。みんなもうなんだかわからなくなっている。ケンジ&リリアナと再合流し、Cafe&Bar珈琲話で演奏。夕食は賄いのイタリアン。ピザが染み入るように美味しかった。お客さんはお店が呼んでくれて満席。その中にローズさん、松尾さんなど東京からの応援組も。勇気百倍。ダンスも演奏も絶好調で大いに盛り上がる。ほんとうにいいバンドになったなあこのバンド、と実感。宿は霧降高原のペンション。ここで少なくなった手持ちの酒を分け合い、しみじみと打ち上げ。ケンジさんリリアナさんと宿でいろいろ話が出来たのはこの旅でいちばんの演奏的収穫だった。それまで私はダンサーの伴奏は譜面どおり一言一句、テンポも音源どおりにやるものだと思っていた。(そういうかたもいるらしいが)少なくともケンリリはそうではなく、演奏とダンスは一体なのです。全てがライブなのですね。ならば音楽としての方向はうちのバンドが捜し求めているものと一致する。旅の途中で強い味方に出会う、暗中模索なこのバンドを認めてくれる。こんなに勇気付けられることはない。
・7月22日
ケンリリと別れ、次の現場は水戸。なのだが私のホームシックを気遣ってか、つくば経由水戸へ。あっという間に見慣れた景色。違うのは出発前の梅雨色がギンギラギンの夏の風景に変わっていたことか。昼食は私が知っていた街道ぞいのラーメン屋。みんなにはおおむね好評だったが私は地元なのでちっともありがたくない。帰宅し、我が家の居間で小一時間休憩。あっという間に狭い八畳間で横になって気絶する者、柱に寄りかかったまま気絶するもの、まるで一酸化炭素中毒の事故現場のような光景。気を取り直して自分の車を出し水戸へミユキ号と併走。Girl Talkへ。ここも喜多方と並んで集客が心配な現場だったが、お店が声をかけてくれたり、水戸の私の音楽仲間が応援にきてくれたりで、なんとかなりました。演奏は最後を飾るに相応しい、ほぼフリージャズな一丸演奏、まさに天井をぶっ飛ばすような。こんなタンゴバンドはどこを捜したってない。タンゴがどうであるか、好きか嫌いか、そもそもこのバンドがタンゴバンドなのか、それは聴く人の主観で決めるもの。なのでそれはどちらでもよいのです。それ以前にこのバンドをもっと多くの人に一度聴いてもらいたいと思います。音響にしても、わずか30分で設営、ローディなんていないんですよ。こんなタンゴバンドなんてないでしょう。みんなタクマシー。11年前の渋さテントツアーを思い出す。ここでリマさんともリリアナさんとも会ったのだな。全て自分たちで行うテント興行。あの時の私は設営どころか、「あんたはそこで休んでて」扱いで、炎天下の下、黙々と設営をするみんなを眺めていた。そんな私が音頭をとり、仕切っている。ああ、あそこで学んだ渋さ魂。ありがたい。演奏後、私はひとり自宅へ脱走。みんなは居酒屋経由、宿へだったらしい。馬刺しとか串揚げとか食べたらしい。もうそろそろよしなさいよ。
・7月23日
自宅からの出発なのに通常モードになりきれず、不思議な感覚のまま電車で中目黒「楽屋」へ。衣装が在庫切れのI、J、は普段着。Mはドレス、Sは正装。なんじゃこのバンド。満席。ケンジ&リリアナが応援にきてくれた。おととい競演したばかりなのに妙に懐かしく、心からウレシイ。中目黒からは終電が早いため、のんびりツアーの成功をかみ締める間もなく、打ち上げどころか乾杯をする時間もなく、早々に電車に飛び乗る。*忘れ物=J、めがねを電車に忘れる。従ってこの日はイメチェンめがねなし若様。でもちっとも動じることなし。きみは変わったなー。ほんとに魅力的な演奏家になったねー。おわり。
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★今回の反省
1)忘れ物に気をつける
2)できれば次回は東京から離れていく行程にしてもらいたい(帰ってきた&終わった気がしない)
3)行き当たりばったりなブッキングはほどほどに(結果オーライだけどねー、ミユキさんあんたねー私ゃ小心者だからねー旅に出るまでもう不安で不安で)
4)少しでも労働基準法に則ったスケジュールをどうかひとつ
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札幌、函館、青森、盛岡、仙台、喜多方、今市、水戸、中目黒で待っていてくれたいつもの、応援してくださったみなさんに心より感謝申し上げます。またお会い出来ることを楽しみにしています。そしてこういうことが出来るのも、みなさんの他、音楽の神様を信仰するメンバー、それを作ってくれた人の縁の数々、支えてくれる家族あってこそと、ただただ思います。

【イチロウさんのツアーレポート 音楽編】
どうやらタンゴにはピアソラを容認するかしないかという意見が今でも交錯するらしい。 今回のツアーでも某所で「ピアソラをやってくれるな」意見(年配のタンゴファン)と「ピアソラをやってほしい」(30代のお客さん)が見事に現場で交錯。*どっちもやりました。 ふーん。と思う。これは70年マイルスがジャズかどうかとか、オーネットコールマンなんてジャズじゃないみたいなものなのか。 私は4ビートのスタンダードもアガルタもWe Want Milesもプライムタイムも好きなので、同じ日に聴くなんて当たり前だし、何の障害もないんだどな。(その勢いで松田聖子もそのままいける私、無節操でスイマセン) まてよ。でもですよ。札幌ラーメンはモヤシがどーんと乗ってる味噌でないと「こんなの札幌ラーメンじゃな~い」と今回のツアーで文句をつけたのは私だ。 寿司もそうだ。昨今は回転寿司でも「イカはレモンと塩でお召し上がりください」やら「ポン酢とモミジオロシでどうぞ」なんてありますね。そんなの江戸前寿司じゃなーーいイカはモンゴイカなのーお寿司はお醤油つけて食べるものなのー。と欽ちゃん語でガッカリする私。 そういう古風な感性は自分にもちゃんとあるわけで。(そういう年齢ですから) 私はタンゴに詳しくないのでこれらについて意見する知識も情報も持っていません。なのでコメントする立場にありません。そもそもジャズもタンゴも私は実体がわかりませんから定義などできるはずもありません。 ただお伝えしたいのは、現状、タンゴやジャズその他の音楽もおそらく、生楽器を行使する演奏家のほとんどはどこからの支援があるわけでもなく、それでも音楽の魅力に魂を抜かれてしまったため、生活面が青色吐息でも継続ありきとがんばってます。 世の中にはコンピュータ音源で作った簡易音楽が売らんかなとメディアにひしめいている。ゲーノープロダクションとメディアと広告主がつるんで、つまらんものを垂れ流す。CD売れるタイアップドラマ視聴率上がる、広告商品売れる。 ざっくりと周波数域をバレないようにカットされた音源を一曲150円で買い、飽きたら捨てる音楽の扱いがもはや当たり前。 音楽に敵味方な関係を持ち込みたくはないが、残念ながら我々の障害になっているセクトはこうした尻軽な音楽文化と、それを誰かに復讐するように操る権力者の輩にほかならない。 ヘタすると我々は失業してしまう。 モヤシたっぷり味噌ラーメンが正統派かどうか以前に、好きで始めたラーメン屋がインスタントラーメンにつぶされてはならんのです。 いい音楽はいい音色とリズムと魂と愛が混在して出来ている。フリージャズだろうがオーソドックスな4ビートだろうがピアソラだろうがエルチョクロであろうが、形がどうであろうが、そもそもあろうがなかろうが。 なので内ゲバやってる余裕は(私には)ないのです。